私の国税時代【国税庁編】

国税庁には2年間いました。

国税庁ではどんな仕事をしていたか?

国税庁では、調査査察部の調査課の監理係という部署に2年間いました。
監理係は、係長と係員2人の計3人の部署になります。
国税庁の係は、係長と係員の2,3人で構成されていることがほとんどです。
係員を次席、三席・・・と読んだりします。
係の2,3人という少ない人数で、全国の局の取りまとめ等を行っているので、必然的に忙しくなります。

監理係の仕事は、名前の通り、全国の局の調査部を監理することです。
最も大きな仕事としては、何か事務運営で問題がある場合に、庁から局に発出する事務連絡を作成することが挙げられます。
事務連絡を調査課長名で各局の調査部長宛に発出しますので、それなりに影響力があり大変です。
他には全国規模で行われる調査部の会議の開催を主催しています。

私がメインで行っていた業務は、調査事績の集計です。
もちろん、KSKのデータに基づき集計するわけですが、補正があります。
事務運営に利用するために、フラグ立てもします。
調査事績は、全国の局の幹部が集まる際の会議資料で使用されます。
また、記者発表の際にも公表されます。
部内の会議であれば間違ってもまだ対応はできますが、公表される事績に誤りがあると一大事です。

国税庁では忙しかった記憶が

国税庁は国税組織の中でも忙しくて有名です。
亡くなられる方もいるという噂を聞いたことがあります。
厚生課には厚生管理官というポストがあり、国税庁一年目に厚生管理官と面談したことがあります。
健康面は大丈夫か?職場はどうですか?といった感じで聞かれました。

毎月、残業が60時間を超えるのは普通です。
会議前は終電ぎりぎりに帰ることもありました。
残業代は全て支給され、毎月ボーナスを受け取っているような感覚でした。

少ない人数でやっているから仕方がありません。
一度のその人数で対応してしまうと、予算があり、増やすことができないと聞きました。

国税庁の組織理念にちょっと違和感

国税庁のホームページを見ると、国税庁の組織理念として、使命、任務、組織として目指す姿、行動規範が掲げられています。

納税者の自発的な納税義務の履行を適正かつ円滑に実現する。

国税庁の使命

国税庁の使命である「自発的な納税義務の履行」という言葉に現役の頃から違和感を覚えていました。
なぜなら、税制がより複雑になっており、自発的な納税義務の履行に繋がっていないからです。
政治家が税制を考え、財務諸主税局が税制の企画・立案し、国税庁は実行するということを考えると、仕方がないことかもしれませんが、もっと簡素化しないといけないのではないでしょうか。

  • 内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収の実現
  • 酒類業の健全な発達
  • 税理士業務の適正な運営の確保

国税庁の任務

国税庁の全ての職員は、この任務につなげるように業務を行っています。
毎年、業務目標を設定し、それの達成状況により評価されることになります。
この任務が一番先頭にきて、各職員がいろんな業務目標を立てることにになります。

そもそもこの任務が、使命である自発的義務な納税義務の履行に繋がってない気がします。

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