税務署から晴れて国税局の調査部に異動することになりました。
このとき、まさか、この調査部に10年もいることになるとは思ってもみませんでした。
調査49部門
調査49部門は一般調査部門になります。
一般部門は業種ごとに法人を所掌しています。
調査49部門は、製造業をメインとして、パチンコやゴルフ場の業種の法人も所掌しています。
一般部門の調査は、基本的に、主査(税務署でいうと統括官クラスの職員)と調査官がペアになって2人で行きます。
調査49部門には2年間いました。
1年目は内部事務担当でした。
内担と呼ばれ、一般部門には内担が必ず1人います。
申告書の管理や届出・申請書の処理を行い、時間があるような場合に調査に行きます。
2年目は調査担当でした。
税務署の法人の調査とは、全く違うというのが最初の印象でした。
調査部が所管するような法人は取引量も多く、その中から誤りを見つけるにはどうしたら良いかを考える必要があります。
そして、単純に会計ソフトを利用しているだけでなく、様々な購買や管理などのシステムが絡んでくるので、システム概況を聴取してもよくわかりませんでした。
調査41部門
調査41部門は特別調査部門になります。
特調と呼ばれます。
一般部門と異なり、所掌する法人を持ちません。
一般部門よりも長期間にわたって、不正を狙って調査をすることが多いです。
年間2,3の法人に、4人くらいで税務調査を行います。
事前に一般部門が所掌している法人の中から調査事績が出そうな法人を選びます。
調査41部門には1年間いました。
この1年が国税職員だった18年の中でも一番楽しかった気がします。
所掌法人を持たず、税務調査に専念することができるからです。
一般部門の職員は、所掌している法人の申告書の審理を行う調査省略という事務がありますが、特調にはそれがありません。
主査は調査事績も求められるみたいですが、調査官でしたので気楽でした。
本社が実質的に広島にあり、1か月間、広島に出張して調査したこともありました。
調査管理課企画係
調査管理課は、調査部を取りまとめている内部セクションになります。
その中の企画係は、調査部の事務運営を考えたり、会議を開催したりします。
調査管理課企画係には1年間いました。
国税局の調査部にいた中で一番忙しかったです。
しかも、各部との折衝がとりあえず大変でした。
各部の調査総括課の補佐(税務署でいうと副署長クラスの職員)を説得させる必要もあり、なかなか先に進みません。
しかも、事務運営の問題は次から次へと出てきます。
調査部全体の調査事績の集計を行っていました。
調査事績は、会議等で利用したり、事務運営に生かしたりするので、誤って集計することができないプレッシャーもありました。
調査45部門
調査45部門は、今は通算法人に変わりましたが、連結法人を所掌している部署になります。
連結法人の申告は、子法人の数字が変わると、他の連結法人に影響してきます。
ですので、調査も親法人と子法人何社かを上半期、下半期にそれぞれ1グループずつ行います。
調査45部門には1年間いましたが、上半期は国際科の研修に行っていたので、下半期だけになります。
税務調査が終わると、決議という処理を行うのですが、何となく手間がかかるという印象でした。